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BLOG / 引継ぎ・行政実務

引継ぎには、終わったことより「次に迷うこと」を残したい

仕事を引き継ぐとき、済ませたことは書きやすくても、まだ決まっていないことは説明に迷うかもしれません。でも、次の人が困るのは、まさにその途中の部分ではないでしょうか。何が未確認で、次に誰へ聞くのかまで残すことを大切にしたいです。

東京都は9月24日、令和8年熊本地震に伴う住家被害認定調査等のため、熊本市へ職員を派遣すると発表しました。都職員4人、特別区職員2人、市職員2人の計8人で、派遣期間は9月24日から10月1日までの予定です。期間の延長は、被災自治体の意向などを踏まえて今後調整するとしています。

発表に現地の引継ぎ方法までは記載されていません。ここからは、複数の自治体の職員が一定期間の業務に当たるという発表を読み、普段の仕事でも準備しておきたいことを考えます。被災地の実際の対応を評価するものではありません。

完了と、返事待ちを分けて書く

たとえば「関係部署に確認済み」というメモだけでは、問い合わせを送ったのか、回答を受け取ったのかが分かりません。次の人が手続きを進めてよいか判断するには、その違いが大切です。

架空の例なら、「担当部署へ照会し、回答待ち。回答後に案内文を確定する」と残す。やった作業と、まだ済んでいない判断が分かれます。細かい経過を全部並べるより、今どこで止まっているかを先に伝えたいと思います。

決まったことと、考えている案を混ぜない

打合せで出た案が、そのまま決定事項のように引き継がれると、後から認識を合わせるのが難しくなります。合意した範囲、確認が必要な点、判断する人を分けておくと、続きを受け持つ人も動きやすくなります。

資料の置き場所も同じです。ファイル名だけでなく、どれが今使う版なのかを伝える。古い資料が参考として残っているなら、そのことも添える。引継ぎを受けた人が、背景を推測して埋めなくてよい状態に近づけたいです。

困ったときの確認先まで渡す

手順を読んでも判断できない場面はあります。そのときに、誰へ相談するか、何をそろえて確認するかが分かるだけで、次の一歩を選びやすくなると思います。

一方で、説明を詳しくするために個人情報を必要以上に複製するのは避けたいです。情報は所属先のルールに沿った場所で管理し、引継ぎでは参照先と必要な権限を確かめる。何でも一枚に詰め込むより、安全に続きを確認できる形を考えます。

今週の未完了の仕事を、ひとつだけ見直す

大きな引継ぎ資料を作り始める前に、今進めている仕事をひとつ選ぶ。現在の状態、次に必要な行動、判断待ちの事項、確認先を書いてみる。翌日、自分で読み返して続きを始められるか確かめるだけでも、抜けに気づくきっかけになります。

同僚に読んでもらえるなら、「ここから何をすればよいと思いますか」と尋ねてみたいです。説明したつもりの部分が伝わっていなければ、書き方を直せます。これは私が日常の引継ぎで意識したい工夫で、災害対応の手順を置き換えるものではありません。

経験を振り返るときも、「引継ぎ資料を作成した」からもう一歩進めて、どんな迷いを減らすために何を整理したのかを言葉にする。実際に行った範囲でその過程を説明できれば、仕事を人につなぐ力が伝わると思います。

初公開・参考情報の確認:2026年9月28日(発表:9月24日。派遣期間は発表時点の予定)

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